サンマの塩焼き、お昼の定食でも夜のおつまみでも人気です。
今年のサンマは型も脂の乗りもいいと評判です。
それでも昔の、脂がじゅわっとあふれて煙が上がる、あの感じとは少し違うような気もします。
ですがそれも悪いことばかりではなくて、むしろそっちのほうが好みだという意見もあります。
脂が苦手という人、結構いますから。
ただし、サンマなど青魚の脂質はDHAやEPAを豊富に含み、生活習慣病の予防に効果がある良質な脂です。
そして大根おろしとの組み合わせは胃腸での消化を助けてくれます。
「脂」というだけで忌み嫌わず、うまく取り入れていきたいものです。
人生いろいろ借金もいろいろ、脂もいろいろですね。
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前回からの続きになります。
借金の返済と貯蓄は両立するのか
このブログではこれまでにiDeCoやNISAなどの解説記事を通して、暮らしを守るための資産運用・とりわけ長期間の積立による資産形成の重要性について書いてきました。
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ですが借金、返さなくてはならないお金がある場合はどうでしょうか?
借りたお金は、必ず返さなければなりません。
クレジットカードのリボ払いで買い物をしたとします。
たとえ実感はなかったとしても、それは借金です。
きちんと完済できるまで支払いは続きます。
そして借金を返すには、ほとんどの場合で利息を払います。
例えば、「クレジットカードを利用したショッピング(リボ払い)でつみあがった借金が50万円・年率18%を毎月1万円ずつ返済した場合」・・・
- 支払期間は7年10ヵ月(支払回数94回)
- 支払総額は931,021円(うち利息431,021円)
となります。
*1>
買い物をした50万円に加えて、利息として支払う金額が約43万円、合わせて90万円超。
これらはすべて、未来に自分が手にするはずだったお金です。
それに対して貯蓄やつみたて投資は、文字通り未来の自分への投資であり、仕送りのようなものだとも言えます。
相反する「借金」と「貯蓄」、はたして両立するのかと言えば、両立するケースもあります。
例えば住宅ローンのように、低金利で計画的な返済が長期間にわたる借り入れの場合、無理に短期間で返済する合理的は理由はありません。
むしろ生活していくために必要な固定費(住居費)として扱い、未来のための貯蓄や投資と両立させていくべきだと思います。
ですが前述したショッピングリボ、あるいは消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどのように、借り入れや返済が計画的ではないもの・高金利のものとなると話は別です。
もしもの時のための生活防衛費を確保したうえで、貯蓄や投資よりも優先して返済を進めていく必要があると考えます。
その理由を数字で具体的に示していきます。
なぜリボ払い・キャッシングの返済を優先するべきなのか
ここでも先ほどの「借入残高50万円・年率18%」という条件で、返済と貯蓄を並行していく場合と、返済を先に済ませてから貯蓄をしていく場合とで、シミュレーションをしていきます。
家計から捻出できる資金を、毎月2万円とします。
①返済と貯蓄を並行して行う場合
毎月1万円を返済、残りの1万円を貯蓄に回すとします。
返済に関しては先ほどと同じ条件ですので、返済回数は94回・7年10ヵ月となります。

最後の94回目の支払金額が1,021円ですので、残りの8,979円を貯蓄に回します。
返済を終えた時点での貯蓄額は
94万円+8,979円=94万8,979円
となります。
②先に完済してから貯蓄をする場合
続いては借金を完済してから貯蓄をするケースです。
2万円をすべて返済に回し、完済したのちに貯蓄を始めます。
トータルの期間は①の場合と同じ94回・7年10ヵ月とします。

支払総額は631,734円(うち利息131,734円)、支払回数は32回・2年8か月です。
32回目の支払いが11,374円ですので、残りの8,626円を貯蓄に回します。
そして33回目から94回目まで、62回にわたって毎月2万円を貯蓄します。
124万円+8,628円=124万8,628円
となります。
リボ払い・キャッシングは優先的に返済を済ませたほうが手元に多くのお金が残る
シミュレーションの結果を見ると、借金の返済と貯蓄を並行していくよりも、先に返済を済ませてから貯蓄を始めたほうが、最終的により多くの貯蓄を残せることがわかります。
リボ払いやキャッシングのように金利の高い借り入れの場合、返済を優先していけば元金も早く減っていきますし、それに伴い支払う利息の総額も減らすことができるからです。
最終的な支払金額も
- 毎月1万円返済・・・931,021円(うち利息431,021円)
- 毎月2万円返済・・・631,734円(うち利息131,734円)
となって、およそ30万円の差があります。
リボ払いやキャッシングは最優先で返済を進めるべきというのがわかっていただけるかと思います。
生活防衛費の考え方
まず何より返済を、とはいってもまったくたくわえのない状態では、もしもの時を考えれば不安になりかと思います。
けがや病気、やむを得ない事情での退職などで収入が途絶えたときに、新たに借金をしてしまうようでは本末転倒です。
そこでまずは生活防衛費を貯蓄してから、繰り上げ返済や返済額の増額をしていくのが良いかもしれません。
ここでもやはり家計管理が重要になります。
まずは自分の生活支出を把握する必要があるからです。
実家暮らしで住居費の心配がない人、夫婦共働き、同棲などの2世帯同居・・・、生活支出はその人のライフスタイルによって違いがあり、家計管理ができていなければ正確に把握することはできません。
一般的には
住居費+水道光熱費+通信費(スマホ)+食費+日用品(トイレットペーパーなど生活に最低限必要なもの)+保険料
といったところでしょうか。
自己都合の退社での失業保険の待機期間を考慮して、3か月分は貯めておきたいところです。
そしてこの生活防衛費は、いざという時のための資金ですから、必要な時にすぐに引き出せる・換金できることが大切です。
換金に時間がかかる金融商品で保有するのはあまりお勧めしません。
このようにもしもの時の貯えを作ることができたら、自信にもなりますし、家計管理でも積極的に返済を進めていくことができます。
そして計画的に返済をすることができたなら、その後の貯蓄やつみたて投資はもっと楽にできるはずです。
ですからすでにキャッシングやリボ払いの利用がある人は、返済計画をたてて最優先で実行していくことをお勧めします。
過去には戻れません。
未来は放っておいてもやって来ます。
そして将来の自分から見れば、今が一番早いタイミングです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
*1:このブログでは金融庁のサイトにある「借金シミュレーター」を利用してシミュレーションをしています。サイトは2025年12月末に非公開となる予定とのことです。 www.fsa.go.jp